米PTC社は、IoT(Internet of Things)ソリューションの開発プラットフォームである「ThingWorx」の最新版「同 8」を2017年6月8日にリリースする。同年5月22日から米国・ボストンで開催されているプライベートイベント「LiveWorx 2017」で最新版の特徴を説明した。生産現場などの産業用ネットワークからのデータ収集や、データ分析に基づく異常検出、米Microsoft社のヘッドアップ・ディスプレー(HUD)「HoloLens」との連携といった機能を強化している。

データの収集・分析・活用を支援するIoTソリューションの開発プラットフォームとしての「ThingWorx」を説明した図
データの収集・分析・活用を支援するIoTソリューションの開発プラットフォームとしての「ThingWorx」を説明した図
[画像のクリックで拡大表示]

 産業用ネットワークからのデータ収集は、米Kepware社の通信システム「KEPServerEX」との連携によって実現した。KEPServerEXは約150種類の産業用ネットワークに対応しており、これを介すことでさまざまな産業用ネットワークのデータをThingWorxで一元的に収集できるようになるという。PTC社は、Kepware社を2016年に買収している。一方で、「Microsoft Azure」(Microsoft社)や「Amazon Web Services(AWS)」(米Amazon Web Services社)、「Predix」(米General Electric社)といったクラウドサービスとの連携も強化している。

 この発表に伴い、3Dプリンターメーカーである米3D Systems社が遠隔監視サービスのプラットフォームとしてThingWorxを採用したことも明らかにされた。ThingWorxを使うことで、ユーザーの拠点にある3Dプリンターのリアルタイムの稼働状況などを把握した上で、高度なサービスを提供できるという。

ThingWorxを活用した米3D Systems社の遠隔監視サービス
[画像のクリックで拡大表示]
ThingWorxを活用した米3D Systems社の遠隔監視サービス
[画像のクリックで拡大表示]
ThingWorxを活用した米3D Systems社の遠隔監視サービス