アステラス製薬と第一三共、武田薬品工業は、健康成人のバイオマーカーの基礎データを網羅的に取得し解析する研究を、共同で手掛ける。新薬開発の効率化を狙う。

 生体内のたんぱく質や代謝物をバイオマーカーとした臨床試験に必要となる、健康成人におけるバイオマーカーの基礎データを網羅的に取得し、共同で解析する。解析する試料は、オランダLeiden university教授のThomas Hankemeier氏の指導のもと、同大学が提携する臨床研究機関で取得する。

 解析で得たデータは、主に3社が重点疾患領域で活用。アンメットメディカルニーズを満たすさまざまな創薬研究に活用できるように、公開も予定している。

 臨床試験などで患者との比較対照となる健康成人のバイオマーカーの基礎データは、世界的にも十分に蓄積されておらず、データ基盤の強化が課題という。今回はこの課題の克服を狙う。