感性アナライザを使って検証
感性アナライザを使って検証
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 ユニ・チャームは、月経周期や生理用ナプキンの着け心地が女性の心に及ぼす影響に関する検証結果を発表した。慶応義塾大学 理工学部 システムデザイン工学科 准教授の満倉靖恵氏と電通サイエンスジャムが共同開発した、ヘッドセット型簡易脳波計「感性アナライザ」を活用した。

 月経周期に伴うホルモン分泌の変化から、体調が不安定になったり、悩みやストレスを抱えたりするなど、心身への影響を受ける女性は少なくない。今回はそうした影響について、2つの検証を実施した。検証には、ヘッドセットで生体信号を簡易的に計測・解析することで、「好き」「興味」「集中」「ストレス」「眠気」の5項目を評価できる感性アナライザを使った。

 第1に、20代女性4人を被験者として「月経周期に伴う感性変化」を調べた。毎日、起床直後に基礎体温を測定。その後、脳波を1秒ごとに感性値として出力できる感性アナライザを使い、左前頭葉に位置する箇所の脳波を15分間計測した。

 取得した脳波を「好き」「興味」「集中」「ストレス」「眠気」の5つの感性について分析し、指標化。そこで得られた結果を「黄体期」「月経期」「卵胞期・排卵期」に区分けして解析した。

 この検証では、起床直後の基礎体温は不安定な被験者も多く、月経周期を低温期と高温期に分類することは困難だったという。一方、感性アナライザでの解析からは、月経周期と感性変化に相関が読み取れた。特に、月経期は被験者4人のうち3人に「ストレス」が高い傾向が見られた。