「El Pelícano Solar Project」について述べるチリのミシェル・バチェレ(Michelle Bachelet)大統領
「El Pelícano Solar Project」について述べるチリのミシェル・バチェレ(Michelle Bachelet)大統領
(出所:SunPower)
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 太陽光パネル大手の米SunPower社は23日、チリのサンティアゴ地下鉄(Metro de Santiago)に年間300GWhのクリーンな電力を供給する電力購入契約(PPA)を締結したと発表した。

 この契約によって、サンティアゴ地下鉄は、ほぼ太陽光のエネルギーで走行する世界初の公共交通機関になるとみられる。サンティアゴ地下鉄は、チリの首都であるサンティアゴで市民の「足」となっており、現在1日に220万人が利用している。

 サンティアゴ地下鉄に供給される電力は、「El Pelícano Solar Project(ペリカン太陽光プロジェクト)」と呼ばれる出力100MW(AC)のメガソーラー(大規模太陽光発電所)で発電する。同発電所は、コキンボ(Coquimbo)地域のラ・イゲラ(La Higuera)とアタカマ(Atacama)地域のバエナル(Vallenar)という2つの町の近くに建設される。今年中に着工し、2017年中の稼働を目指している。

 SunPower社は、メガソーラーの設計と建設、竣工後の運用や保守も行う。同社のモジュール型太陽光発電システム「SunPower Oasis」を採用することで、工期を短縮しコストを削減するという。同システムはロボット技術による太陽光パネルの清掃機能を装備しており、従来のメガソーラーと比較して75%の節水と最大15%の発電性能の改善が見込めるとしている。