展示した「自家消費用出力制御ボックス」
展示した「自家消費用出力制御ボックス」
(出所:日経BP)
[画像のクリックで拡大表示]

 太陽光発電の遠隔監視システムなどを手掛ける近計システム(大阪市)は5月17~19日に東京都江東区で開催された電設工業展に、「自家消費用出力制御ボックス」を展示した。自家消費型太陽光の需要が高まるのに備え、パネル設置容量の拡大ニーズに対応する。

 新開発した「制御ボックス」は、工場や店舗など事業所の電力需要を計測し、自家消費型太陽光の発電電力が系統に逆潮しないようにパワーコンディショナー(PCS)を自動制御する。

 従来、高圧・特別高圧契約の工場や事業所に自家消費型太陽光を導入する場合、系統に逆潮流させないため、休日などの昼間最低負荷に合わせて太陽光の設置容量を決めることが多かった。加えて、逆電力継電器を設置し、逆潮流が発生した場合、太陽光PCSを自動停止する仕組みとすることが一般的という。

 「自家消費用出力制御ボックス」は、取引用計器の買電パルスから電力使用量を計測し、逆潮流が発生しないようにPCSを制御する。ただ、同システムの構築には、外部から出力容量を制御できるPCSとの組み合わせが前提となる。

 こうした制御により、休日の昼間最低負荷に制約されず、設置スペースに合わせて最大限の太陽光パネルを設置でき、自家消費型太陽光の経済メリットを最大化できるという。