米National Instruments社は、プライベートイベント「NIWeek 2017」(2017年5月22日~2 5日、米国Austin)を開催し、旗艦製品の計測・制御システム開発用ソフトウエア「LabVIEW」の次世代版「LabVIEW NXG」を発表した(日本語ニュースリリース)。LabVIEWの最初の製品が市場投入されたのは1986年。30年振りに一から開発し直した次世代版が登場した。

「LabVIEW NXG 1.0」を発表 日経テクノロジーオンラインが撮影。
「LabVIEW NXG 1.0」を発表 日経テクノロジーオンラインが撮影。
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 LabVIEWは登場以来、さまざまな機能が追加されてきた。30年前と比べてソフトウエアが稼働するコンピューター環境は変化しているが、データ互換性が必要なソフトウエアではアーキテクチャーの変更は難しく、新機能に対応したプログラムを追加するような形が続いていた。古い稼働環境を前提にしたソフトウエアに追加していく開発スタイルは、以前からNI社内では問題になっていた。新しい稼働環境を前提にし、新機能を追加しやすいような次世代版の開発は5年ほど前から本格化したという。

Jeff Kodosky氏。LabVIEWの開発者で、LabVIEWの父と呼ばれている。日経テクノロジーオンラインが撮影。
Jeff Kodosky氏。LabVIEWの開発者で、LabVIEWの父と呼ばれている。日経テクノロジーオンラインが撮影。
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 今回のNIWeek 2017では、次世代版であるNXGの最初の製品「LabVIEW NXG 1.0」が発売されたこと、および第2弾製品のベーター版「LabVIEW NXG 2.0 Beta」が公開されたことを発表している。NXG 1.0の目玉は、「測定に至るまでのユーザーの手間を大幅に削減できるようにしたこと」(Co-Founder and FellowのJeff Kodosky氏)。同氏によれば、LabVIEWでは解析などの機能が追加されることが多かったため、使い勝手の改善は2003年の「LabVIEW 7」以来とのことだった。