直流1500V仕様の接続箱
直流1500V仕様の接続箱
(出所:Wave Energy)
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 配電盤や太陽光発電用発電設備などを手がけるWave Energy(東京都港区)は5月17~19日に、東京都江東区で開催された電設工業展において、直流1500V仕様の太陽光発電所向け接続箱「SOLAR BOX」を展示し、受注を開始した。

 従来からある「SOLAR BOX」の直流600V、直流1000V仕様に新たに直流1500V仕様を追加した。JIS(日本工業規格)に基づき、分岐に開閉スイッチと逆流防止ダイオードを取り付けた方式を標準とした。

 欧州などで主流のヒューズ方式の場合、高圧での運用になると誤って開放するとアークが発生し、危険な場合があるが、「ダイオード+開閉スイッチ」であれば、アークが発生しないので、より安全性が高いとしている。

 ストリング(パネルの直列接続単位)の入力数は、12回路と16回路のタイプがあり、最大で20回路まで対応可能という。16回路タイプの筐体は、820(横)×460(高)×170(幅)mmとなる。上下開閉式扉のため、扉を開けた際に雨水が入りにくいという。

 Wave Energyによると、直流1500V仕様のメガソーラー(大規模太陽光発電所)は、ここに来て設計が始まった段階で、すでに検討段階でのための引き合いは増えているという。今年後半以降、本格的な受注が期待できるとしている。同社によると、大規模な太陽光発電所では、高圧化によって配線が細くて済むなど、建設コストは確実に安くなるという。

 直流1500V仕様のメガソーラーでは海外市場が先行したため、対応する電気設備も海外メーカー製が中心だった。だが、Wave Energyによると、東芝三菱電機産業システム(TMEIC)が直流1500V仕様のパワーコンディショナー(PCS)を国内向けに投入するなど、国内メーカー製の対応製品も徐々に増えてきているという。

 「SOLAR BOX」の1500V仕様製品についても、開閉器やダイオードなど構成部品はすべて国産品を採用しているという。