完成した水上メガソーラー
完成した水上メガソーラー
(出所:日本アジア投資)
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 日本アジア投資は5月15日、香川県さぬき市の野間池の水上に建設したメガソーラー(大規模太陽光発電所)が売電を開始したと発表した。ため池上にフロート架台を浮かべて太陽光パネルを設置した。地元パートナーとの共同事業で、日本アジア投資として初めての水上メガソーラーとなる。

 名称は、「野間池ソーラー発電所」。太陽光パネルの設置容量は2.4MWで、年間発電量は約299万kWhを見込み、これは一般家庭約840世帯分の年間電力消費量に相当する。総事業費約 8 億円で、そのうち約 80%を融資で賄う。プロジェクトファイナンスを組成し、香川銀行から調達する。 買取価格は36円/kWh(税別)で、四国電力に売電する。

 京セラコーポレーションがEPC(設計・調達・施工)サービスを担当し、太陽光パネルは京セラ製、パワーコンディショナー(PCS)はドイツ・SMAソーラーテクノロジー製、フロート架台はシエル・テール・ジャパン製を採用した。

 同社では、「水上メガソーラーは、水面の冷却効果でパネルやケーブルなどの過剰な温度上昇が抑制され、発電効率が良い」と評価しており、今回の発電所でも、こうした効果を期待できるとしている。

 日本アジア投資は、2018年3月までに100MW規模のメガソーラーを運転開始する計画を掲げている。2017年3月末までに投資した案件は、売却済みを除き累計23件113.8MW(同社出資持分67.0MW)となっている。

 同社では、今年3月に東京証券取引所のインフラファンド市場に上場する「日本再生可能エネルギーインフラ投資法人」に、売電中のメガソーラーのうち5件(同社持分16.6MW)を売却した。売却益約7.7億円を2017年3月期の財務諸表に計上した。