米National Instruments(NI)社は、5G(第5世代移動通信)の研究開発に向けた28GHzのSDR(Software Defined Radio)システムをプライベートイベント「NIWeek 2017」(2017年5月22日~25日、米テキサス州オースチン)で発表した(日本語ニュースリリース1)。新製品を利用することで、3GPPで検討が進められている「5G NR」や「Verizon 5G」規格に関連した研究開発などが加速するという。

新製品の利用について語るAT&T LABsのArun Ghosh氏(中央の人物)。その右に立つのがNIのEric Starkloff氏。日経テクノロジーオンラインが撮影。
新製品の利用について語るAT&T LABsのArun Ghosh氏(中央の人物)。その右に立つのがNIのEric Starkloff氏。日経テクノロジーオンラインが撮影。
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 NIWeek 2017の基調講演では、米AT&T LABsのArun Ghosh氏が登壇し、今回の新製品を使った利点について語っていた。従来のチャネルサウンディングでは静止して計測し、研究室に戻ってから解析する必要があった。「今回の新製品を使うことで、時速8マイルで移動しながら計測と解析が同時にできるようになった」(Ghosh氏)。

 同じく登壇したNIのEric Starkloff氏(Executive Vice President)によれば、当初2020年と言われていた5Gの実用化時期を早める機運が高まっているという。2018年に実用化との声もあるとする。「今回の新製品は、5Gの実用化の早期化に貢献する」(Starkloff氏)としていた。