木質チップの例
木質チップの例
(出所:中部電力)
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パーム椰子殻の例
パーム椰子殻の例
(出所:中部電力)
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 中部電力は5月15日、再生可能エネルギー開発の一環として、同社初となる木質バイオマスだけを燃料とした発電設備の開発計画を発表した。2018年5月に着工し、2020年4月に運転を始める予定。

 開発計画では、四日市火力発電所構内に木質ペレットとパーム椰子殻を燃料とする定格出力49MWのバイオマス専焼発電設備を新設する。想定年間発電量は約3.8億kWhで、一般家庭約12万世帯分に相当する。CO2排出量削減効果は、年間約16万tと想定する。

 中部電力はグループ企業を通じて、太陽光・風力発電に乗り出しており、2015年度末で太陽光は合計出力221MW、風力は136MWを運営している。

 バイオマス発電は、碧南火力発電所で木質バイオマスの混焼を行っていた。これに加えて今年に入り、立て続けに新たなバイオマス発電の計画を公表している。

 グループのシーエナジー(名古屋市)が、木材建築廃材などのリサイクル事業を行うフルハシEPC(名古屋市)と共同で廃材由来の木質チップとパーム椰子殻を燃料とする出力50MWのバイオマス発電所を愛知県半田市に建設する。今年10月に着工し、2019年10月に運転開始する予定。

 また、2022年3月に営業運転開始する武豊火力発電所5号機で、木質バイオマス燃料との混焼を行う。燃料は木質ペレットで、混焼率は約17%(発熱量比)。