定置型蓄電池によるソリューション事業などを手掛ける米Stem社は16日、カリフォルニア州立大学(CSU)ドミンンゲスヒルズ(Dominguez Hills)校が同社の蓄電池やソフトウエアによるエネルギーサービスを採用したと発表した(関連記事1)(関連記事2)。

米Stem社の定置型蓄電池システム「PowerStore」
米Stem社の定置型蓄電池システム「PowerStore」
(出所:Stem)
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 同校は革新的な技術の「アーリー・アダプター」であり、カーソン(Carson)の同校キャンパスでは既にStem社の定置型蓄電池システムが設置され、稼働中という。

 今回、設置が決まった1MW、4.2MWhの蓄電池システムと既存の設置分を合わせると、合計出力は2MW、容量6.2MWhに達する。これらの蓄電池システムは、将来的に太陽光発電と組み合わせることで、クリーンエネルギーによる発電を最大化すると同時に、同校が策定しているサステナビリティ計画の推進に繋げるとしている。

 Stem社は2014年秋、ロサンゼルス西部地域をサービスエリアとする電力大手であるサザンカリフォルニア・エジソン(SCE)社から合計出力85MWの複数年にまたがる受注契約を獲得している。

 これにより、同社がSCEのサービスエリア内の各所に設置する定置型蓄電池のネットワークは、「仮想発電所(VPP)」としての機能を発揮するとしている。同社は今回設置が決まったCSUドミンゲスヒルズの定置型蓄電池システムも、このVPPネットワークの一部になるという。

 CSUドミンンゲスヒルズ校は、複数の事業者を入念に評価した結果、Stem社を選択したという。

 同校のエネルギー管理者を務めるKen Seeton氏は、「温室効果ガスの排出を抑制するとともに、エネルギー費用を削減したい。エネルギー費用の節約で浮いた費用は、学生へのサービス改善のために様々なところで有効活用したい」と述べている。