25セルから成るペロブスカイト太陽電池モジュール
25セルから成るペロブスカイト太陽電池モジュール
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 薄膜太陽電池などに関する欧州の技術組合「Solliance」は、ペロブスカイト太陽電池の約15cm角のモジュールを開発したと発表した。モジュール変換効率は10%で、この面積のモジュールの値としては高い。開口部面積は、ほぼ13cm角に相当する168cm2である。

 開発したモジュールは、ガラス基板にブレードを用いた塗布プロセスで活性層などを成膜し、レーザー光で25個のセルにパターニングして作製した。各セルは、独自の配線技術で直列に接続しているという。

 今回の技術のポイントは、多数のセルを接続することで、変換効率が約10%であれば、ほぼ任意の面積のペロブスカイト太陽電池モジュールを作製可能になったことだ。

 ペロブスカイト太陽電池セルの変換効率の最高値は、韓国化学研究所(KRICT)と韓国の蔚山科学技術大学校(UNIST)が開発したセルの22.1%だが、セル面積は0.1cm2と小さい。セルやモジュールを大きくすると、変換効率は低下してしまう。

 Sollianceは今後、今回のモジュール技術を基に変換効率の向上に取り組む計画。「モジュール効率15%超は近い将来に実現できると確信している」(Solliance)。