ダウンドラフト型ガス化発電設備「BioMax Gen2」
ダウンドラフト型ガス化発電設備「BioMax Gen2」
(出所:シンテックジャパン)
[画像のクリックで拡大表示]

 シンテックジャパン(東京都千代田区)は、三重県松阪市の小型バイオマスガス化発電施設「トライジェンパワー松阪発電所」に、米Community Power Corporation社が開発したダウンドラフト型ガス化発電設備「BioMax Gen2」1機を設置し、日本国内における運転実証を行う。4月27日に経済産業省から設備認定の交付を受けたと発表した。

 BioMax Gen2は、有機材料をガス化することでエネルギーに変換するモジュラー式のバイオマス発電システム。MPM(燃料調整モジュール)、GPM(ガス製造モジュール)、GCM(ガス濾過モジュール)、PGM(発電モジュール)の4個のモジュールから構成されており、それぞれ国際規格のコンテナに内包される。4つのモジュールが連係して、チップの投入から灰出しまで一貫・連続で運転する。

 運転実証では、日本の気候・燃料環境下での稼働状況を検証するとともに、竹材など日本国内における広範な代替燃料源も試験的に活用する。使用する主要な燃料は木質チップ(年間約1500t)で、平均出力は155kW(発電端)、年間発電量は110万kWh(約310世帯分相当)。固定価格買取制度(FIT)に基づき中部電力に売電する。運転開始は2017年8月の予定。

 事業主体は、シンテックジャパン子会社のトライジェンパワー1合同会社(東京都千代田区)。国内でバイオマス発電事業を手がけるインテグリティエナジー(大阪府枚方市)との戦略的な業務提携に基づく国内第1号事業で、燃料調達からエンジニアリング、O&M(運用・保守)まで含めた包括的な事業運営を行うとともに、BioMax Gen2を用いた地産地消型再生可能エネルギー事業の企画・販売・組成を推進する。

 シンテックジャパンは、BioMax Gen2の国内総代理店として、トライジェン・エナジー(東京都千代田区)とCPC社の親会社である米SynTech Bioenergy社との間で設立された合弁会社。