記念式典の様子
記念式典の様子
(出所:三菱ふそうトラック・バス)
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 三菱ふそうトラック・バス(川崎市)は5月10日、同社の川崎工場内に、日本初の電気トラック用の急速充電ステーションを開設し、記念式典を実施した。同社は、今年9月に電気小型トラック「eCanter」の量産開始を予定しており、充電設備の設置はそれに先駆けたもの。

 充電ステーションの名称は、「EV Power Charger(EVパワーチャージャー)」で、 川崎市中原区の川崎工場内の2カ所に設置するが、一般の電気トラックや電気自動車(EV)のドライバーが24時間、利用できるようにする。

 充電プラグの方式は、日本で広まっている「CHAdeMO方式」を採用したタイプが7基、「CHAdeMO」に加え、欧州などで広まっている「COMBO方式」併用タイプを1基、導入した。いずれも出力は50kW/基となる。

 充電スペースは、 2カ所で小型トラック4台が、駐車して充電できるという。同社では、今秋の「eCanter」量産・販売開始以降、同車の購入者には、今回の急速充電施設を無料で活用できるようにする予定。

 川崎工場には、建屋の屋根上に出力680kWの太陽光パネルが稼働しており、全量を工場内で自家消費している。このため、日中の晴天時に充電すれば、太陽光パネルの発電分を含んだ電力で充電できることになる。

 現在、日本国内にはEV向け急速充電設備が、約7000カ所に設置されている。ただその多くは、乗用車向けで、駐車スペースが狭いなど、トラックには向いていない。三菱ふそうは、電気トラック分野のトップランナーを目指しており、その普及に追い風となるトラック用の急速充電設備を、率先して設置した。