図1 報道関係者からの質問に答えるパナソニック 代表取締役社長の津賀一宏氏
図1 報道関係者からの質問に答えるパナソニック 代表取締役社長の津賀一宏氏
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 パナソニックは2017年5月11日に2016年度決算と2017年度の経営方針を発表した。2016年度の連結売上高は7兆3437億円で為替の影響を含まない実質ベースで増収となった。調整後営業利益は3436億円で減益。2017年度は、連結売上高7兆8000億円、営業利益は3350億円と増収増益を見込む。

 同社は中期経営計画で2018年度の連結売上高8兆8000億円を掲げている。2年間で約1兆5000億円の成長の原動力になるのが車載事業だ。2018年度の車載事業が目指す売上高は2兆円。2016年度の車載事業の売上高は1兆3000億円で50%以上の成長が必要になるが、同社代表取締役社長の津賀一宏氏は「達成できる」と断言、自信を見せた(図1)。

 パナソニックは2014年から自動車用の電池やディスプレー、HUD(ヘッド・アップ・ディスプレー)などの車載事業に注力してきた。「2016年度決算の売上高が実質ベースで増収となったのは、車載事業等の伸長のおかげ」(同社 財務担当役員の梅田博和氏)というように、パナソニックを支える事業に育ちつつある。2017年度はさらに、英Jaguar Land Rover社の「Range Rover Velar」に採用されたディスプレーやHUDをはじめとした大型案件の納入が始まっており、さらに成長を見込めるという(図2)。

図2 車載分野では2017年度から大型件名の納入が開始
図2 車載分野では2017年度から大型件名の納入が開始
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