喘息や狭心症の治療薬では既に

 従来は投与法が注射や点滴に限られていた薬物を経皮投与できるようになることに加え、患者自身による投与が可能という点で利便性向上にもつながる。従来の投与法では医薬品にすることが難しかったような新しい薬物の開発への道も拓く。

 日東電工はかねて、薬物を皮膚から吸収して患部に届ける経皮吸収型テープ製剤を開発・製造してきた。喘息治療用気管支拡張薬や狭心症治療薬などの全身性テープ製剤では世界トップクラスの数量シェアを誇るという。経皮吸収型テープ製剤には、患者の服薬アドヒアランスを向上させたり、安定した血中濃度を維持して副作用を軽減したりするメリットがあるものの、これまでは適用できる薬物が限定的だった。