SolarCity社がカリフォルニア州ロングビーチに設置した1MWのメガソーラー
SolarCity社がカリフォルニア州ロングビーチに設置した1MWのメガソーラー
(出所:SolarCity)
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 米国の太陽光発電サービス大手であるSolarCity社は5日、電力事業者や送配電事業者を対象とした一連の新しいサービスの提供を開始したと、発表した。

 新サービスには、産業用のメガソーラー(大規模太陽光発電所)や定置型蓄電池の設置、資金調達、コンサルティングなどに加えて、デマンドレスポンス(需要応答)や分散電源管理といった最新の技術分野におけるサービスも含まれるとしている。

 同社は、これまで一般消費者の住宅用を中心とした太陽光発電システムの「第3者所有モデル」というビジネス形態を展開することで急成長してきた。

 今回の新サービスにより、今後、産業用の太陽光発電にも本格的に乗り出すと見られる。メガソーラーを従来の化石燃料に基づく発電機の代替ソリューションとして位置付けている。想定する顧客は、発電設備容量の増強、RPSや低炭素化といった環境関連の規制への対応などを検討している電力事業者などである。

 同社は、従来型の電源資産の建設コストと比較するとメガソーラーの活用がはるかに低コストで済むとし、燃料価格の変動などの影響も回避できるといった利点を強調している。

 また、同社のイーロン・マスク会長がLiイオン電池を製造するテスラモータースの最高経営責任者(CEO)を務めるといった人的な繋がりから、定置型蓄電池を太陽光発電システムと同時に提供するという事業戦略を鮮明にしている。

 今回の発表では、ハワイ州カウアイ島のKauai Island Utility Cooperative (KIUC)やコネチカット州のConnecticut Municipal Electric Energy Cooperative (CMEEC)を事例として挙げ、電力事業者へのソリューションとして、すでに数件の実績があると強調している(関連記事)。