新サービスの流れ
新サービスの流れ
(出所:ネクストエナジー・アンド・リソース)
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 再生可能エネルギー関連の事業を展開するネクストエナジー・アンド・リソース(長野県駒ヶ根市)は5月9日、事業用太陽光発電所の最適なO&M手法を提案し、アセットマネジメントを支援する新サービスを提供すると発表した。

 発電所から得られる各種データを解析することで、メンテナンス費用を可視化し、発電事業の収益を向上させるO&M手法を提案する。メガソーラー(大規模太陽光発電所)を所有・管理・運用する企業や金融関係者へのサービス提供を想定している。

 具体的には、太陽光パネルのストリング監視システムで蓄積された発電量や気象計などで取得したデータを解析することで、(1)太陽光パネルについて、劣化の兆候や出力低下傾向などの発見し、事業収益を最大化する方策などを提案(コンサルティングレポート)、(2)点検の必要な箇所を絞り込むことで定期点検を省力化(ピンポイント点検)、(3)除草・洗浄など最適のタイミングをアドバイスーーという3つを提供する。

 これらの提案を実行することにより、「保守費用の最適化」と「逸失利益の回復」が期待できるという。

 例えば、出力10MWのメガソーラー(大規模太陽光発電所)で買取価格36円/kWhの場合、今回のサービスを導入することで、従来型メンテナンス(パワーコンディショナーの監視+年1回の定期全数点検)と比べ、20年間累計で約3億8000万円の収益回復効果が見込まれるケースもあるという。

 加えて、太陽光発電の遠隔監視システムを手掛けるフィールドロジック(大阪市北区)のシステムを使用することで、不要なアラートメールと無駄な駆け付けを減らすサービスをオプションで提供するという。

 現在、サービス内容の拡充を目指して、フィールドロジックと連携し、鹿島建設、鹿島建物総合管理と共同で実証実験を継続しているという。