九州以外の地域での受注が伸びている
九州以外の地域での受注が伸びている
(出所:九電工)
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 九電工は4月28日、昨年1月に公表した「中期経営計画(2015 年度~2019 年度)」の数値目標を見直すと発表した。3500億円としていた2020年3月期の売上高目標を、4000億円に上方修正し、500億円上乗せする。

 これに伴い 2020年3月期の売上総利益率は、当初目標の12.0%以上から15.0%以上に、営業利益率は同6.0%以上から9.0%以上に、ROE(株主資本利益率)は同10.0%以上から14.0%以上に、それぞれ上方修正する。

 九電工グループは、2015年度に「さらなる飛躍への挑戦」をメインテーマとする中期経営計画をスタートさせた。「九州における安定的な基盤確立」「首都圏事業の強化」「人財の育成」を掲げ、「再生可能エネルギー発電事業の推進」を成長戦略の1つに据えた。

 九電工の2016年3月期の売上高は3113億円、経常利益276億円で、前の年度に比べ1.5%の減収、同比51.7%の増益となった。メガソーラー(大規模太陽光発電所)関連工事の売り上げは前の年度並みだったものの、収益性が大幅に改善したとしている。

 2016年3月期の売上高が横ばいのなか、中期経営計画の売上目標を上乗せした背景として、九電工は、「太陽光発電関連工事の継続」と「東京オリンピック関連工事の具現化」を挙げている。メガソーラー関連工事は、案件が大型化しているという。関東、関西、九州全域で相次いで大型案件を受注し、今後、施工が拡大していくとしている。