中国ACC社と常石造船による記者発表の様子
図 中国ACC社と常石造船による記者発表の様子
(出典: Asia Clean Capital)
[画像のクリックで拡大表示]

 中国のAsia Clean Capital(ACC)社は21日、浙江省舟山の常石集団(舟山)造船有限公司(以下、常石)にある造船所の屋根上に出力20MWの太陽光発電システムを設置し、常石に電力を供給することで両社が合意したと発表した()。

 このシステムが完成すると、造船所に設置されるメガソーラー(大規模太陽光発電所)として世界最大級になるという。また、建材一体型の太陽光発電システム(BIPV)の設置例としても世界最大規模になるとみられる。

 両社の合意の下で、ACC社は太陽光発電の全設備に投資し、設計、建設から、長期にわたる保守・運営までを担当するという。常石は屋根上のスペースを提供し、太陽光で発電した電力を系統網の電気代よりも安い価格でACCから購入し、事業コストの削減につなげる。

 温室効果ガスに関しては約60万t、ガソリン換算で2億5000万lの排出量をシステム稼働期間にわたって削減できるとしている。

 ACC社は中国全土で大手企業を顧客としてクリーン・エネルギー事業を手掛けており、特に屋根上設置型の太陽光発電プロジェクトを得意とする(関連記事)。1~20MW程度の電力需要がある大規模な工場や産業施設に太陽光発電設備を設置し、電力会社より安い電気を供給する「第3者所有発電モデル」で成長している。