米Ignition Design Labs社(以下、IDL社)は、無線LANルーター「Portal」の機能を既存の無線ルーターに後付けするモジュール「Portal Boost」を発売する(製品紹介ページ)。高価格な無線LANルーターを利用する法人ユーザー向け。

「Portal Boost」の外観
「Portal Boost」の外観
(写真:IDL社)
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 Portalは、5GHz帯のDFS(動的周波数選択)帯域を利用しやすくする無線LANルーターである(関連記事)。日本では、5GHz帯(IEEE 802.11ac)の無線LANで使用する周波数帯の一部が、気象観測用レーダーや航空レーダーと同じ周波数帯を使っており、これらのレーダー信号を受信した無線LANは電波法の制約により通信を1分ほど停止しなければならない。このため、DFS帯域は使いづらく、結果として混雑しにくい周波数帯となっている。

DFS帯域の問題点
DFS帯域の問題点
(図:IDL社)
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 Portalは、レーダー信号を常時モニタリングする監視用チップを備える。これによって気象観測用レーダーや航空レーダーの信号を受信した時に素早く別チャネルに切り替えることができ、DFS帯域が利用しやすくなる。