予測と実測の比較画像。(左)SYNFOS-solar 1kmメッシュによる日射量分布予測      (右)同時刻の実際のひまわり8号による衛星雲画像(可視)
予測と実測の比較画像。(左)SYNFOS-solar 1kmメッシュによる日射量分布予測 (右)同時刻の実際のひまわり8号による衛星雲画像(可視)
 (出所:日本気象協会)
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 一般財団法人・日本気象協会は4月21日、エリアごとの日射量予測データの精度を向上させた新サービスを開始したと発表した。最大72時間先までの30分ごとの全天日射量予測データを、1 kmメッシュ(1km四方単位)の水平解像度をもつエリア単位で、オンラインで配信する。

 サービス名は、「SYNFOS-solar 1kmメッシュ(シンフォス・ソーラー1kmメッシュ)」。同サービスのデータを活用することで、太陽光発電の供給力を適切に考慮した需給計画を作成でき、安定した電力需給運用に役立つとしている。すでに大手電力会社の電力需給運用業務向けに採用されたという。

 新サービスの基本データは、日射量を予測する日本気象協会独自の気象モデル「SYNFOS-ver.2」を用いている。このデータに全国の日射量観測データを用いた独自の手法により、面的な統計補正を加えた。これにより予測精度は、「SYNFOS-ver.2」に比べ15 %以上、向上したという。

 一般家庭に設置された太陽光パネルなど、特定エリア内に広く配置された分散型電源の出力予測にも利用でき、スマートグリッドにおける地域エネルギー管理システムの監視制御などへの活用も期待されるという。