「2016 グローバル・カンパニー・オブ・ザ・イヤー・アワード」の最優秀賞を3年連続で受賞
「2016 グローバル・カンパニー・オブ・ザ・イヤー・アワード」の最優秀賞を3年連続で受賞
(出所:TMEIC)
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インド・バンガロール市のパワーエレクロニクス工場
インド・バンガロール市のパワーエレクロニクス工場
(出所:TMEIC)
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 米大手コンサルティング会社のフロスト&サリバンは4月20日、東芝三菱電機産業システム(TMEIC)に対し、「2016年グローバル・カンパニー・オブ・ザ・イヤー・アワード」を授与したと発表した。同社の太陽光発電向けパワーコンディショナー(PCS)における国内外の業績を評価したもの。

 フロスト&サリバンは、市場調査、分析、コンサルティングなどをグローバルに展開しており、独自の調査により各業界で傑出した業績を挙げた企業を表彰する「ベストプラクティスアワード」を毎年実施している。同アワードは、アジア太平洋、グローバルなどの市場ごとに選定し、今回の「グローバル・アワード」は、その中で最高位に位置づけられる。TMEICは一昨年、日本企業として初めて受賞して以来、3年連続の受賞となった。

 フロスト&サリバンは、TMEICに関し、「最高クラスの製品を継続的に開発し、太陽光向けPCS市場でトップに位置する。優れた技術、サービス、付加価値および製品の機能性からなる先見的なイノベーションは、確かな顧客価値を生み出している」と評価した。

 大規模太陽光発電向けPCS「Solar Ware」シリーズ、集電箱、昇圧トランス、リングメインユニットから構成される、統合ソリューション「AC Station」を開発したことを挙げ、同製品が費用対効果に優れ、安定性が高いことなどを評価した。

 フロスト&サリバンによると、TMEICは現在、大規模太陽光向けPCS市場(100kW以上)でトップのシェアを占めており、世界各地での受注獲得に成功し、2016年には同分野のPCS出荷台数を約43%増加させたと分析している。

 具体的には、TMEICの同分野の売上高は、2016年の600億円から2017年には1000億円に拡大し、海外市場での売上も40%から60%に拡大したという。

 フロスト&サリバンのシニア産業アナリスト、ゴータム・グナナジョティ氏は「TMEICは2016年に海外事業展開の拡大に向けて世界全体で80億円を投資し、インドはこの内の半分を占めた。基本的な製品設計は日本で開発し、最終的な仕様は各地域のニーズに応じて各工場が担うなど、グローバルの戦略に優れている。日本の工場から主要なデバイスを輸出することによって、日本以外の国で製造された製品の品質低下を未然に防いでいる」と分析している。

 TMEICも今回の受賞を発表しており、「市場の要求を先取りした先進的ソリューションの投入、各国のトレンドに対応した販売・機種戦略、海外製造拠点の設立に基づくグローバルな製品製造・供給戦略の展開、国内マザー工場で確立した技術・品質の海外製造拠点での確実な再現による高性能と高品質、環境負荷低減への取り組みをグローバル製造拠点で展開している」、などの項目が評価されたとしている。