自然電力グループが開発した熊本県大津町のメガソーラー
自然電力グループが開発した熊本県大津町のメガソーラー
(出所:日経BP)
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 再生可能エネルギー発電事業を展開する自然電力(福岡市)は、同社グループが九州地域で運営・保守を担当している太陽光発電所への「平成28年熊本地震」の影響に関し、4月22日現在、「すべて正常に稼動し、周辺に影響を及ぼすような損傷・漏電等、異常の発生がないことを確認した」と公表した。

 自然電力グループは、これまでに九州地域で15サイトの太陽光発電所を完工した実績がある。中でも熊本県内には竹田市、菊池市などに6カ所、大分県内に3カ所と、熊本地震で、比較的、震源地に近い地域での立地が多い。稼働済みの発電所に加え、「九州地域で工事中の案件に関しても、被害や周辺への影響は発生していない」としている。

 自然電力は、創業して第1号のプロジェクトが熊本県合志市のサイトだった経緯がある。同社は、現在、被災地域への支援方法に関して検討しているという。

 また、日本アジアグループは、稼働済みの太陽光発電所として、熊本県内に2サイト、大分県内に2サイトなどの開発実績がある。同社では4月22日現在、九州地域で同社グループの関係する太陽光発電施設には、「大きな被害がなく、すべて発電可能な状態」としている。

 ソフトバンクグループで再生可能エネルギー事業を手掛けるSBエナジーも、震源地に近い太陽光発電所として、「ソフトバンク熊本荒尾ソーラーパーク」、「ソフトバンク大牟田三池港ソーラーパーク」、「ソフトバンク宮崎えびのソーラーパーク」などを保有している。22日現在、「いずれも被害はなく、周辺の系統線も影響なく、通常通り送電している」という。

 スパークス・グループも熊本県芦北町にメガソーラー(大規模太陽光発電所)を運営するが、21日現在、被害の報告はないとしている。

 九州地域のメガソーラーに関しては、九電工も19日、「同社グループの所有する太陽光発電所を緊急点検し、不具合のないことを確認した」と発表していた(関連記事)。