山梨県・忍野村のファナック本社で開催した新製品発表展示会
山梨県・忍野村のファナック本社で開催した新製品発表展示会
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 ファナックは2016年4月18日、報道関係者に向けて、山梨県・忍野村の本社で開催した新製品発表展示会の会場を見せた。同日発表した開発中の工場向けIoTプラットフォーム「FANUC Intelligent Edge Link and Drive(FIELD)system」が展示の中心だったが、それ以外にも、同社が注力するロボットや工作機械(「ロボマシン」)、FA機器を多数出展していた(関連記事)。本稿では、それらをピックアップして紹介する。

 ロボットでは、例えば、安全柵なしで人との協調作業が可能な製品を出展。既に製品化している、可搬質量が35kgの(35kgの物を運べる)「CR-35iA」だけでなく、現在サンプル評価中で2016年内に製品化予定である可搬質量7kgの「CR-7iA/L」「CR-7iA」や、同4kgの「CR-4iA」を出展し、デモを見せた。なおCR-7iA/Lは、CR-7iAのアーム部分が長くしたバージョンである。

可搬質量が35kgの人と協調可能なロボット
可搬質量が35kgの人と協調可能なロボット
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 CR-7iA/Lでは、自動車のフロントガラスに接着剤を塗布することを想定したデモを、CR-7iAでは歯車の組み付けを想定したデモを披露した。CR-7iA/Lは自動車工場において評価中で、「これから導入される見込み」(説明員)だという。

CR-7iA/Lを用いた自動車のフロントガラスに接着剤を塗布することを想定したデモ
CR-7iA/Lを用いた自動車のフロントガラスに接着剤を塗布することを想定したデモ
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 CR-7iAは台車に乗せてあり、台車を動かして別の作業台に移設できるようにしていた。移設後でも歯車の組み付けを安定して実行できるように、カメラを取り付けてあり、このカメラを使って移設後に位置を補正する。CR-4iAは、電子部品をピックアップして組み立て作業を意識したデモを見せた。

CR-7iAによる、歯車の組み付けを想定したデモ
CR-7iAによる、歯車の組み付けを想定したデモ
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CR-4iAによる、電子部品をピックアップして組み立て作業を意識したデモ
CR-4iAによる、電子部品をピックアップして組み立て作業を意識したデモ
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 高速スポット溶接ロボット「R-2000iC/270F」も展示。先端部に加速度センサーを備え、同センサーの測定結果を基にした制振機能を備える。従来は加速度センサーとの接続には有線を利用していたが、最新版では無線化したという。

高速スポット溶接ロボット「R-2000iC/270F」の説明パネル
高速スポット溶接ロボット「R-2000iC/270F」の説明パネル
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