「H2One」外観(写真:東芝のプレスリリースより)
「H2One」外観(写真:東芝のプレスリリースより)
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 東芝は2016年4月21日、横浜市港湾局の横浜港流通センター向けに、CO2フリーの自立型水素エネルギー供給システム「H2One」を納入して運転開始したと発表した(ニュースリリース)。BCP対策向けに展開しているもので、自治体で運転開始した初の事例となる。

 H2Oneは、太陽光発電などの再生エネルギーを使って水を電気分解して水素を貯蔵。災害時にライフラインが寸断された場合に水素を使って燃料電池で発電し、情報収集などに必要な72時間分の電力を防災センターに供給できる。平常時は、事務所棟内の電力に利用し、電力のピークシフトおよびピークカットに貢献する。納入したシステムの最大発電出力は25kW、水素貯蔵量は104Nm3、供給電力量は69kWh以上。

 同社は、JR東日本向けにもBCP対策用H2Oneを受注しており、2017年春から稼働開始する予定。また、ハウステンボスの「変なホテル」第二期棟向けに、エネルギーインフラが十分整っていない地域でも再生可能エネルギーと水素を活用して電力を自給自足できるリゾート向けH2Oneを納入し、既に運転を開始している。