GEヘルスケア・ジャパンは、「2017年成長戦略発表会」を2017年4月7日に開催、同年2月に代表取締役社長兼CEOに就任したばかりの多田荘一郎氏が登壇した。同氏が強調したキーワードの一つが「他業界とのパートナーシップ」だ。

多田社長
多田社長
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 多田氏は、超高齢社会における多くの医療課題解決に向けて、「単一・単独の取り組みから、より複合的な取り組みが必要になる」と指摘。そのために、他業界と連携した取り組みが求められるとした。

 特に、「病院のサービスが大きく変わっていく」(多田氏)中で、これまで医療とは関係が薄かった業界との連携も視野に入ってくることを示唆した。「例えば、クルマのメーカーかもしれないし、電力系の企業かもしれない」(同氏)。

「アカデミック・ケアエリア」戦略を推進

 さらに、今回の発表会では「アカデミック・ケアエリア」と呼ぶ戦略を説明。国内研究機関との連携により国内の複合的な課題を把握し、臨床意義のある製品・ソリューションの拡充を狙うという。

 それに向けて、研究開発機能の拡充を図る。具体的には、統括リサーチリーダーのアサインやアカデミック専門組織の設立、共同研究への投資などを進めていく。

 このアカデミック・ケアエリア戦略の一例として、2017年3月に発表した国立循環器病研究センターとの包括協定締結を紹介。研究テーマは臨床有用性評価や技術開発、病院の機能強化など多岐に渡り、GEヘルスケアの主力とする画像診断装置だけではなく、IoTや精密医療(プレシジョンメディスン)もスコープに入ると説明した。