日産自動車の久村春芳氏
図1 日産自動車の久村春芳氏
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自動運転のコンセプト車
図2 自動運転のコンセプト車
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 「乗員が安心して運転を楽しめる自動運転の実現を目指す」──。日産自動車フェローの久村春芳氏は、日経BP社が2016年4月11日に東京・港区内のホテルで開催した「自動車未来サミット2016 Spring」の講演でこのように述べた(図1)。

 同社は2020年までに、段階的に自動運転を実用化する計画である。2016年内に渋滞時や単一車線での自動走行を可能にし、2018年には高速道路における車線変更を含む自動走行を可能にする計画である。

 そして2020年には、一般道路や交差点での自動走行を実現したい考えだ。いずれも、制御の主体はシステムで、車両周辺監視の主体は運転者のいわゆる「レベル2」の自動運転になる。

 このうち一般道路における自動運転では、歩行者や自転車に乗って走行している人にクルマからの意思を伝える仕組みが必要になると考えている。その例として久村氏は、2015年11月の「東京モーターショー」で公開した自動運転のコンセプト車「IDSコンセプト」を挙げた(図2)。