スペインの再生可能エネルギー事業者であるアベンゴア社は7日、セビリア(Seville)およびハエン(Jaen)両県に保有していたメガソーラー(大規模太陽光発電所)など4カ所の資産、5720万ユーロ相当をVela Energy社に売却したと発表した。

 Vela Energy社はスペインやイタリアなど南欧で再生可能エネルギー事業を展開する独立系の事業者である。同社は両国でメガソーラーへの投資や運用を手がけており、自社で保有する出力122MWを含む合計240MWのメガソーラーを管理しているという。

 この合意は、アベンゴア社が最近明らかにした資産売却計画の一環であり、5030万ユーロ分の債務圧縮と正味で1220万ユーロの手元資金の増加となる。危機に陥っていた同社が経営再建計画で定めていた目標の達成に寄与すると見込まれる。

 今回同社がVela Energy社に売却した太陽光発電所は、セビリア県内の「カサケマダ(Casaquemada)」(1.88MW)、「カベサス・デ・サン・ファン(Cabezas de San Juan)」(5.70MW)、「コペロ(Copero)」(0.90MW)の3カ所と、ハエン県内の「リナレス(Linares)」(1.89MW)の計4カ所、10.37MWである。コペロでは50%、他の3カ所では100%をアベンゴア社が所有していた。

 アベンゴア社が最近発表した資産売却計画では、今回の太陽光発電所の資産以外にもウルグアイの「カンポ・パロマス(Campo Palomas)」風力発電所、アラブ首長国連邦(UAE)のアブダビにある集光型太陽熱発電所「シャムス1(Shams-1)」の権益、マドリッドの旧本社などの物件も含まれている。