ドイツAudi社は2017年4月5日、次期旗艦セダン「A8」のボディーに鋼板とアルミニウム(Al)合金、マグネシウム(Mg)合金、炭素繊維強化樹脂(CFRP)の4種類の材料を使っていることを明らかにした。

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 同社のマルチマテリアル構造ボディーの「ASF(Audi Space Frame)」では鋼板とAl合金を使ったものが多く、4種類の材料を使うのは次期A8が初めてとなる。4種類の材料を適材適所に使用することで、軽量化だけでなく剛性、パフォーマンス、安定性を向上できるという。

 超高強度で高ねじり剛性のCFRP製リアパネルは次期A8の車室セル部分で最も大きな部品であり、全体のねじり剛性の33%を担う。6~19回重ねた繊維層を最適に配置し、縦方向と横方向の荷重とせん断応力を吸収する。この繊維層は50mm幅のテープであるため、どのような角度でも最小限のトリミングで重ねられる。繊維層にエポキシ樹脂を含浸して、数分以内に硬化させる新しいプロセスを開発した。