ルネサス エレクトロニクスは、2017年4月11日に東京でプライベートイベント「Renesas DevCon Japan 2017」を開催した(関連記事:エッジのAI化に注力、ルネサスのプライベート展が開幕)。午前中に行われた幹部による基調講演に最後に登壇したのは、車載事業の責任者の大村隆司氏(執行役員常務兼第一ソリューション事業本部本部長)である。

 同氏は今後の自動車業界のキーワードは次の3つだとした。エコカー、コネクテッドカー、自動運転の3つである。それぞれのキーワードに対してルネサスの提供物を紹介する形で同氏の講演は進み、その中で同日に新たに報道発表した項目(複数)を披露した。まず、自動運転に対する同社の指針やコンセプト、ブランドの「Renesas autonomy」である(ニュースリリース1)。

「Renesas autonomy」を披露する大村隆司氏。日経テクノロジーオンラインが撮影。スクリーンはルネサスのスライド。
「Renesas autonomy」を披露する大村隆司氏。日経テクノロジーオンラインが撮影。スクリーンはルネサスのスライド。
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 クルマのセンシングからクラウドまで、自動運転時代のクルマの制御に必要な全ソリューション(ハードウエアやソフトウエアを含む一式)をルネサスが提供するという決意を表す。そのソリューションには、同社のマイコンなどの製品や、パートナーのソフトウエアなどが含まれる。そのパートナー組織の「R-Car Consortium」には国内外200社以上が加盟している。なお、大村氏によれば、海外での同社のポジションは最近メキメキと上がっており、車載分野の2016年度新規商談(LTV:Life Time Value)における海外比率は海外が70%(欧米が54%、アジア16%の合計)に達したという。

海外売上比率が上昇。日経テクノロジーオンラインが撮影。スクリーンはルネサスのスライド。
海外売上比率が上昇。日経テクノロジーオンラインが撮影。スクリーンはルネサスのスライド。
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