H&Mグループの「サステイナビリティレポート2016」
H&Mグループの「サステイナビリティレポート2016」
(出所:H&Mグループ)
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自社事業での再エネ比率
自社事業での再エネ比率
(出所:H&Mグループ)
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 スウェーデンのアパレル大手H&Mグループは4月5日、「サステイナビリティレポート2016」(2016年の持続可能性に関する報告書)を公表し、「自社利用のグローバルでの電力需要を再生可能エネルギー100%に切り替える」と公表した。

 同社が「再エネ100%」を宣言したのは、自社運営のグローバルでの事業活動で使用する購入電力を対象としている(スコープ1とスコープ2)。この範囲での再エネ比率は、2015年に78%、2016年には96%に達したという。

 再エネ利用の手法については、発電源証明(GO)の付いた再エネ電力の購入契約のほか、国内再エネ証書(REC)、海外再エネ証書(I-REC)を購入している。

 同社グループでは、新たな再エネ電源の開発にも取り組んでいる。2015~16年にスウェーデンのウインドファーム(大規模風力発電)に投資しており、年間1万6000~1万8000MWhの発電量が期待できるという。また、物流施設やIT関連施設を含む自社所有の建物屋根上への太陽光発電システムの設置を継続的に進めているという。

 加えて、自社製品のサプライチェーン全体を含めたエネルギー使用量(スコープ3)を、2040年までにすべて再エネか持続可能なエネルギーに切り替える目標を掲げている。すでに複数のサプライヤーと再エネ利用の促進に向けて取り組んでいる。バングラディシュやインドでは行政担当者に対しても、再エネの拡大を促しているという。