さらにシエラクラブは4月5日、クリーンパワー計画を擁護するために他の組織や団体とも連帯して法廷に提訴するといった行動をとる意向も明らかにした。

 同クラブでChief Climate Counselを務めるJoanne Spaling氏は、「我々は、街中でも法廷でも地域の健全さに対するトランプ政権の危険な攻撃と闘う。EPAが気候変動に関する取り決めをもう守らないのなら、我々が守る」と一歩も引かない構えを見せている。

 EPAは、オバマ政権下でCPPを施行していた。2030年までにCPPは年間あたりで喘息による発作を15万件、早死にする人を最高で6600件防止するとの試算を示していた。その経済効果は、年間に550億ドルから930億ドルと見積もっており、2030年の時点で年間73億ドルから88億ドルにすぎないCPPの費用よりもはるかにメリットがあるとしていた。

 米シエラクラブは1892年に創設された歴史のある環境系非営利団体で、現在の会員数や支持者は270万人以上と全米最大規模で、影響力も大きい。

RPS クリーンエネルギー
関連雇用
比率 [%]期限 [年]
アラスカ4,848
アリゾナ15%202551,282
カリフォルニア50%2030486,041
コロラド30%202045,921
ハワイ100%204510,743
アイダホ10,525
モンタナ15%20258,649
ネバダ25%202520,752
ニューメキシコ20%20209,441
オレゴン50%204052,140
ユタ20%202537,987
ワシントン15%202074,387
ワイオミング7,864
合計 820,580
米西部13州における再生可能エネルギー利用比率基準(RPS)とクリーンエネルギー関連雇用の現状
(出所:Sierra Clubのデータを基に日経BP総研 クリーンテック研究所が作成)