サービスの概要
サービスの概要
(出所:バイタルフォース)
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 太陽光発電のコンサルティングやシステム販売などを手掛けるバイタルフォース(東京都千代田区)は3月30日、低圧配電線に連系する太陽光発電所向けに、メンテナンスサービスの提供を開始すると発表した。

 パッケージ型のメンテナンスサービス「Your Profit」で、3月31日に提供を開始している。

 特徴として、過剰なサービスを除き、最適化したことによる安価なサービス価格を挙げている。

 低圧連系の太陽光発電所向けの一般的なメンテナンス関連サービスは、年数回の形式的な目視点検を含んでいる。同社によると、こうした形式的な点検では、費用対効果に見合った不具合を発見できないとしている。そこで、定期点検を含まない、最適なパッケージによるメンテナンスサービスを構成したとする。

 今回のパッケージ型メンテナンスサービスは、遠隔監視システム、不具合の発生時の現地への駆けつけ、故障時の工事費・機材費が無料(最長10年間:保険で対応可能な範囲内)、自然災害時の売電補償(年間200万円まで)という4つで構成した。

 遠隔監視システムは、NTTスマイルエナジー(大阪市中央区)の「エコめがね」を利用する。NTTスマイルエナジーが、日々の発電状況の報告や、発電量の低下時の警報の管理を担う。

 遠隔監視システムに必要な機器は、レンタルで提供するため、購入費がかからない。同様の一般的なサービスで必要になる、遠隔監視システムの導入費である50万円程度も不要になるとしている。

 現地への駆けつけは、何度でも無料としている。遠隔監視システムからの警報の発報を受けてから、2~5営業日以内に現地で確認する。

 特徴とするサービス価格は、月額7250円(税抜き)に設定した。契約期間は1年からで、初期登録費用の2万円(税抜き)、機器設置費用は別に必要となる。

 同社によると、低圧連系の太陽光発電所の多くは、メンテナンスフリーと称して分譲販売されてきた実態がある。投資対象商品として利回りが強調され、メンテナンスの重要性への認識が低かった。このような状況から、約7割の低圧連系の太陽光発電所が、メンテナンス体制に課題があるとみている。

 実際に、低圧連系案件では、発電設備の損傷や発電の停止が頻発しているという。低圧案件の4件に1件で、何らかの不具合が生じているとの報告もあるという。4月1日に施行された、固定価格買取制度(FIT)の改正法では、低圧連系の太陽光発電所に対し、メンテナンスを重視しており、こうした需要を取り込む。