2014年末に施行された「医薬品医療機器等法(薬機法)」で医療機器として認められるようになった単体ソフトウエア(プログラム医療機器)。耳鼻咽喉科領域で初めてその認証を取得したソフトウエアを、第一医科(東京都文京区)が2017年7月をめどに発売する。眼球運動検査装置用プログラム「yVOG(ワイボーグ)」だ。

解析のデモを見せる山口大学の橋本氏
解析のデモを見せる山口大学の橋本氏
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 yVOGは、めまいなどの診断に使う眼球運動検査装置向けの解析ソフトエア。眼球運動を赤外線カメラで撮影し画像を解析することで、眼振(眼球の不随意の往復運動)など眼球運動の特徴を捉えるVOG(video-oculography)と呼ぶ検査手法に対応する。「めまいが耳に起因するのか脳に起因するのかなど、原因疾患によって眼振の特徴が異なる」(山口大学医学部 耳鼻咽喉科講師の橋本誠氏)ことに着目した検査手法である。

 このソフトウエアでは、眼球運動検査装置で取得した眼球運動の画像を解析する。眼振の水平・垂直・回旋角度の算出やその経時的変化のグラフ表示などの処理を、検査中にリアルタイムに行える。撮影データと患者情報の一括管理や、診断レポート作成などのサポート機能も搭載。眼球運動検査用の一般的な赤外線カメラと組み合わせて利用可能だ。

解析画面例
解析画面例
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