シャープが有機ELディスプレーの量産ラインを立ち上げる亀山工場
シャープが有機ELディスプレーの量産ラインを立ち上げる亀山工場
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 台湾の鴻海精密工業とシャープは、鴻海グループが総額3888億円をシャープに出資することを2016年3月30日に発表した(PDF形式のプレスリリース)。鴻海グループは当初、総額4890億円をシャープに出資する計画だったが、出資額は約1000億円の減額となった。ただし、有機ELディスプレーへの投資額は維持された。鴻海グループは2000億円を有機ELの事業化に向けた研究開発や量産設備に投資する。

 シャープは2月25日の取締役会で、鴻海グループを割当先とする第三者割当による新株式の発行を決議。同グループによる総額4890億円の出資の受け入れを決めた。その後、シャープに将来の負債となる恐れのある「偶発的債務」の存在が浮上するなどしたことから、鴻海グループはシャープと買収条件の見直しを協議していた。その結果、シャープは3月30日の取締役会で、出資額を約1000億円減額したうえで鴻海グループによる出資の受け入れることを主旨とする修正決議を行った。