「SEH蓄電システム」
「SEH蓄電システム」
(出所:京セラ)
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「SEH蓄電システム」の運転イメージ
「SEH蓄電システム」の運転イメージ
(出所:京セラ)
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 大阪ガスと京セラは3月24日、家庭用燃料電池「エネファームtype S」で発電した電力を充電できる小型・軽量の住宅用Liイオン蓄電池システム「スマートエネルギーハウス蓄電システム(SEH蓄電システム)」を共同開発し、4月から販売開始すると発表した。希望小売価格は160万円(税別、別売部品標準セット)。

 大阪ガスの持つ「3電池(燃料電池・太陽電池・蓄電池)」システムの最適制御に関するノウハウと、京セラの蓄電池システムのノウハウをもとに開発した。

 大阪ガスは、2011年7月~2012年6月に実施した「3電池」システムの最適制御に関する実証で、新築住宅の年間CO2排出量の正味(ネット)ゼロを達成しており、同実証で得た技術を活用した。

 「エネファームtype S」の発電電力のうち使われなかった電気を充電し、電気が不足する時間帯に放電する。燃料電池の最も発電効率の高い状態が700Wの定格出力運転であることから、深夜など電気使用量が700Wに満たない時間帯を充電に充てて稼働率を高めることで、システム効率の最大化を目指す。

 さらに、燃料電池と太陽電池、蓄電池システムを加えた「3電池」を最適制御した場合は、従来システムと比較して家庭における年間の一次エネルギー(石油、石炭、天然ガスなど)の消費量を約62%削減できる。蓄電池の容量は3.2kWh。本体寸法は幅530mm×奥行き650mm×高さ300mm、重さは約54kg。