カウアイ島の電力事業組合であるKauai Island Utilities Cooperative (KIUC)は22日、米ハワイ州の公益事業委員会(PUC)が同組合による2件の再生可能エネルギー・プロジェクトを認可したと発表した。

 これら2件のプロジェクトにより、同組合は2020年までにカウアイ島の電力の50%を再エネで賄うことを目指している。いずれも発電事業者と同組合との長期にわたる電力購入契約(PPA)に基づく。

 2件の内訳は、定置型蓄電池を併設したメガソーラー(大規模太陽光発電所)と水力発電である。

 メガソーラーのプロジェクトは、SolarCity社が太陽光パネルを設置し、Tesla Energy社の定置型Liイオン蓄電池システム「Tesla Powerpack」を併設する。日没後に数時間もの長時間にわたって蓄電池に貯めた太陽光の電力を供給するメガソーラーは、KIUCによると全米初になるという(関連記事)。

 KIUCとSolarCity社の間で締結される20年間のPPAにより、13MWの電力が同組合の系統網に供給され、午後5時から10時までの同島におけるピーク電力需要に対応する(関連記事)。

 同時に認可された水力発電は、出力6MWであり、オロケレ・ディッチ(Olokele Ditch)に既にある1.3MWの水力発電所の下側に建設される。発電事業者のGay & Robinson社とKIUCの間で締結されるPPAにより、25年間にわたって電力を供給する。これら2件の再エネ・プロジェクトにより、カウアイ島で発電する再エネ電力のそれぞれ5%が賄われるとみられる。

 KIUCの事業計画では、同組合が2023年までに少なくとも50%の電力を再エネによって賄うことが求められているという。現在の進捗状況では、同組合はこの目標を2019年に達成できると見込んでいる。