図1 米GLOBALFOUNDRIES社のDave Eggleston氏
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図1 米GLOBALFOUNDRIES社のDave Eggleston氏
講演の最後に32MビットのMRAMマクロのテストチップを集積したウエハーを見せた

 2017年3月21日に東京都内で開かれた「3rd CIES Technology Forum」では、ファウンドリー大手GLOBALFOUNDRIES社の混載MRAM戦略の発表もあった。同社VP Embedded Memory - CMOS Platform Busines UnitのDave Eggleston氏が「eMRAM: The March to Manufacturing」と題して講演した。混載MRAMの用途としては、同日講演した米Qualcomm社のSeung H. Kang氏と同様、IoT(Internet of Things)機器などに向けたコードおよびデータ格納用から始まり、サーバー機向けプロセッサーなどのキャッシュ用途が続くと予測(関連記事)。将来は不揮発性論理回路への応用にも期待すると語った。

 製品の投入時期について同氏は明言を避け、「NDAを結んでくれたら話す」と話して聴衆を笑わせた。ただし、同社は米Eevrspin Technologies社の技術を使った混載MRAMの試作を2017年、量産を2018年に始めると2016年9月に発表しており、その計画に変わりはないとした(発表資料関連記事)。なお、フォーラムを主催したCIESは、東北大学の国際集積エレクトロニクス研究開発センターである。

図2 スマートカード向けは除外
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図2 スマートカード向けは除外
混載MRAMの用途として自動車向け、マイコン(MCU)、IoT、スマートカードを挙げ、それぞれに使う際の課題として、温度特性、リフローはんだ付けへの耐性、磁気への耐性を検討した結果、磁気シールドを組み込みにくいスマートカードでは採用が難しいと主張した