「亘理・山元第2地区」に竣工した太陽光発電設備
「亘理・山元第2地区」に竣工した太陽光発電設備
(出所:三菱電機、宮城県)
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 三菱電機は3月21日、宮城県の被災地域に納入した、「亘理・山元第2地区」向けの太陽光発電設備が竣工したと発表した。

 出力は2.25MWで、宮城県が農村地域復興再生基盤総合整備事業として推進する、亘理郡亘理町(亘理・山元第2地区)に立地する。

 東日本大震災後の防災集団移転の跡地を活用したもので、売電収入は農業水利施設の維持管理費など、宮城県内の農業・農村の振興に活用される。

 三菱電機は、EPC(設計・調達・施工)サービスを担当した。

 塩害地という立地条件に考慮して、耐蝕性に優れた鋼鈑とアルミ合金製ロックボルトを使った耐塩害仕様の架台を開発し、採用した。

 また、メガソーラーの敷地は、洪水時に一時的な調整池として活用するため、パワーコンディショナー(PCS)などは、洪水吐口とは対角となる敷地の西側に配置した。

 積雪地でもあるため、背面にプロテクションバーを備えた太陽光パネルを採用し、垂直積雪量1.5mに対応する強度を確保した。

 太陽光パネルについては、さらに、耐湿や塩害対策として、封止に3層構造のPETフィルム使って耐候性・耐湿性を高めた上、アルミフレームの固定用部材にもめっき処理を施して耐蝕性を高めた。

 アルミフレームの四隅には、水切りを目的とした加工を施し、排水・排埃性を高めた。

 この太陽光パネルは、三菱電機製の単結晶シリコン型、積雪地仕様の出力270W/枚を採用し、8344枚を並べた。

 PCSは、東芝三菱電機産業システム(TMEIC)を採用した。高圧受変電設備を一体化した機種を導入した。