多段型架台のイメージ
多段型架台のイメージ
(出所:ハンファQセルズ)
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 ハンファQセルズジャパン(東京都港区)は3月1日、低圧連系する太陽光発電システム向けパッケージに、多段架台を採用し、用地面積当たりの設置効率を高めた新タイプを開発・販売すると発表した。

 同社は、すでに低圧産業用パッケージ「Q.MAX PLUS」を販売しており、今回の多段架台タイプは、その新シリーズとなる。「Fシリーズ」の名称で販売する。

 同パッケージの従来型では、同社製パネル(285W/枚)を使い、パネル216枚で設置容量61.56kWを基本としていたが、Fシリーズでは、同じ面積で288枚・82.08kWを設置できる。面積効率は33%向上することになる。

 パネル構成は4段3列の配置を基本アレイ(設置単位)とし、これを南向き設置角6度で、4種類の高さの異なる多段架台で設置する。4つの架台の地面からの最高部は、1.05m、1.5m、1.95m、2.4mとなる。

 各架台の前後(南北方向)の間隔(50cmを推奨)を最小化することで、アレイの影の影響をなくしつつ、太陽光パネルの設置容量を増やす。アレイ間隔を50cmにした場合、4つの架台トータルでの南北方向の長さは約18mとなる。

 288枚・82.08kWを設置した場合、パワーコンディショナー(PCS)の定格出力49.5kWの低圧連系のケースで、年間予想発電量は9万100kWhとなるという。

 架台は、分割式のため、自由に組み合わせて、様々な土地形状に対して柔軟にレイアウトできる。また、専用の保守用プレートにより、設置後のメンテナンス性も高めた。

 低圧産業用パッケージは、太陽光パネル、パワーコンディショナー(PCS)、架台、金具、ケーブルといった機器に加え、25年の出力保証や15年のシステム保証、10年の災害補償、日照補償1年までをセットで提供する。これらをワンパッケージ化することで導入コストを低減する。設置場所に応じて野立て用の「Gシリーズ」、積雪地域用の「Sシリーズ」、折板屋根上用の「Rシリーズ」を展開している。