3D足型自動計測機「CUTE」。巾着の口のようになった部分から片足を突っ込こむようにして使用する。内部では、楕円形のレールに沿ってレーザーが動き、足首から下の形状を計測する。足長、足幅、踵幅の各サイズのほか、外反母趾による指の曲がり角度なども測定する。ドリーム・ジーピーでは立った状態と座った状態でデータを取るという。
3D足型自動計測機「CUTE」。巾着の口のようになった部分から片足を突っ込こむようにして使用する。内部では、楕円形のレールに沿ってレーザーが動き、足首から下の形状を計測する。足長、足幅、踵幅の各サイズのほか、外反母趾による指の曲がり角度なども測定する。ドリーム・ジーピーでは立った状態と座った状態でデータを取るという。
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「インソール専用切削機」。装置奥の壁面部分でインソール素材を吸着した状態で加工する。ドリーム・ジーピーのインソール専用切削機はこれで2代目。店舗などに置けるよう、床置き・縦型にした。2015年11月に完成し、現在販売中。1代目は卓上型だった。
「インソール専用切削機」。装置奥の壁面部分でインソール素材を吸着した状態で加工する。ドリーム・ジーピーのインソール専用切削機はこれで2代目。店舗などに置けるよう、床置き・縦型にした。2015年11月に完成し、現在販売中。1代目は卓上型だった。
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3Dプリンターデュアル開発品。2016年3月に完成した開発2号機とのこと。機械の上にあるのが作った木型。
3Dプリンターデュアル開発品。2016年3月に完成した開発2号機とのこと。機械の上にあるのが作った木型。
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 3D足型自動計測機などを扱うドリーム・ジーピーは、「第34回 健康博覧会」(2016年3月16~18日、東京ビッグサイト)で、3D足型自動計測機からのデータを元に靴のインソールや木型を作る一連のシステムを展示した。こうした装置を使うことで、フルオーダーの靴を比較的低コストで作製できる。

 同社の3D足型自動計測機「CUTE」は、小型・軽量(質量は12kg)であることが特徴。レーザーを使って約15秒で片足約3万カ所を計測できる。このデータを読み込み、片足のインソールを15分ほどで加工するのが「インソール専用切削機」だ。仕上げまで含めても最短1時間でインソールを作製でき、同じインソールを何個でも作製できる。従来、インソールは石膏型を取って制作していたため、制作に最短でも1週間ほどかかり、1度使った型は再利用できないという課題があったという。

 さらに、足型の計測データから靴の“木型”を作る「3Dプリンターデュアル」を開発した。両足分を同時に、約5時間で作製する。靴を想定するため、高さ500mm、幅300mmのものまで加工できるように大型化した。靴の作製で最も時間がかかるのは木型の作製であるため、大幅な時間短縮につながるという。

 同社では靴メーカーなどと協力し、3D計測データから実際に靴を作るオーダーシューズサービスも実用化している。例えば、女性用のパンプスは3万円(税別)から、男性用のゴルフシューズはフルオーダー(オーダーインソール込み)で4万8000円(税別)からと、従来のオーダーシューズに比べて低価格とする。

■変更履歴
オーダーシューズの価格に誤りがありました。お詫びして訂正します。本文は修正済みです。 [2016/03/18 17:24]