独ETソリューションズ社は15日、ヨルダンで60.9MWのメガソーラー(大規模太陽光発電所)の建設を開始したと発表した。直流入力電圧が1500Vのメガソーラーとして欧州・中東およびアフリカ(EMEA)地域で最大規模になるという。

 ETソリューションズ社は、中国の太陽光パネル・メーカーであるET Solar(ETソーラー)の子会社で、EPC(設計・調達・施工)サービスを手掛けている。

 首都アンマンから約50km北東にあるマフラク(Mafraq)に建設され、完成後の電力はすべてNational Electric Power 社(NEPCO)に売電する。NEPCOによる買取価格は、0.043ヨルダン・ディナール/kWh(6.13セント/kWh)。

 このプロジェクトは、ヨルダン政府のエネルギー・鉱物資源省(MEMR)による「太陽光調達プログラム」の第2ラウンドとして発注されたもの。工期は10カ月を見込む。

 プロジェクトの権益を所有するデベロッパーは、サウジアラビアのACWA Power(ACWAパワー)社。

 サウジアラビアは原油の埋蔵量が世界一だが、石油への依存度が高い経済の改革に取り組んでおり、再生可能エネルギー開発にも取り組んでいる。ACWAパワー社は、そういった背景から2004年に設立された民間企業で、再エネや水資源の開発に取り組んでいる。

 アラブ首長国連邦(UAE)で再エネや水資源の開発に取り組むマスダール(Masdar)社の「サウジアラビア版」に近い役割を担うのが、ACWAパワー社と言える。現在、ACWAパワー社は総額300億ドル以上を投資し、国内外で22GW以上の設備容量を保有、運用している(関連記事)。