中古蓄電池も再エネ向けに活用
蓄電池は、長期間、充放電を繰り返すことで劣化し、蓄電できる容量が低下していく。
EVの場合、この劣化は走行性能の悪化につながることから、定期的な蓄電池の交換が想定されている。
交換されたEVの蓄電池は、再エネの余剰電力を貯める用途では十分に機能する場合がある。こうした蓄電池のリユース(再使用)も検証している。日産では、住友商事との合弁企業、フォーアールエナジー(横浜市西区)を通じて取り組んでいる(関連ニュース2)。
コンテナを活用した蓄電池システムに、「リーフ」の中古蓄電池を詰め込む。自動車から外した蓄電池パックを、そのままコンテナ内に実装し、扱いやすくした。
このコンテナ型の蓄電池システムは、輸送しやすいことから、災害時の避難指定所などに持ち込み、迅速に活用できるという。
これを再エネ電力の蓄電に使う実証プロジェクトも始めている。鹿児島県の甑(こしき)島において、出力50kWの風力発電設備、出力100kWの太陽光発電所による電力を貯めて使い、島内の火力発電所の稼働を抑える(関連コラム)。