ディー・エヌ・エー(DeNA)は2017年3月13日、医療・健康・美容分野のキュレーションサイト「WELQ(ウェルク)」など、2016年12月7日までに全記事を非公開とした10サイトに関して、第三者委員会による調査報告書を公表した(プレスリリース1)。同社のキュレーションサイトに関しては、著作権法や薬機法(医薬品医療機器等法)などに違反する可能性のある記事や、内容が不適切な記事が作成・公開されていたことが発覚している。

 このうちWELQに関しては、外部から内容が問題視された記事19本を調査したところ、薬機法、医療法または健康増進法に違反する可能性のある内容を含むと認められる記事が、薬機法について8本、医療法について1本、健康増進法について1本あったという。

 WELQにはその一部で、次のような点で倫理的に問題のある記事が掲載されていたと報告書は指摘している。(1)センシティブなテーマを扱う記事にアフィリエイト広告を掲載するに際し不適切な点があった、(2)医療に関する記事にユーザーに対する配慮を欠いた内容が記載されていた、(3)医療に関する記事に医師の間でも見解に相違がある内容を安易に記載していた。

 DeNAは同日、取締役会長兼執行役員の南場智子氏が代表取締役に復帰する人事を発表(プレスリリース2)。代表取締役社長兼CEOの守安功氏に加え、代表取締役を2名体制とすることでトップマネジメントを強化し、ガバナンスおよびコンプライアンス・管理体制の強化を含め、抜本的改革を推進するとしている。