NAT技術によるカラーマップの脳活動状態可視化イメージ(上段)と類似性評価結果出力イメージ(下段)
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医療用クラウド型「脳波解析システム NATESAS」のサービス概要
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 NTTデータアイと日本光電工業は、医療用クラウド型の「脳波解析システム NATESAS(ナテサス)」を、全国の医療機関向けに2017年4月から提供開始する。日本光電工業の脳波計で計測した脳波データを分析し、脳活動の状態を可視化するシステム。

 NATESASでは、事前に収集した脳疾患患者群および健常者群の脳波データから得られた脳活動情報の特性を機械学習技術により抽出・分類し、類似性を定量的に評価できるようにデータベース化している。これらのデータベースと検査対象の患者の脳活動情報を比較し、それらを可視化したカラーマップや数値化した類似性評価結果として提供する。

 カラーマップは、周波数毎に脳活動情報を可視化。類似性評価結果では、脳活動状態にどれだけ類似しているかを「-1.00」から「1.00」の数値で示す。これにより医師は、脳活動が関連する病態を判断・評価、診断する際に、より直感的でわかりやすいNATESASのアウトプットを参考に脳活動の状態を確認できる。

 専用の検査機器の購入は不要で、日本光電工業製の脳波計と脳波計レビュープログラム、ネットワーク回線、データ送受信・画面表示用の汎用IT機器(パソコン等)があれば利用可能。第1弾としてアルツハイマー型認知症患者群の脳活動情報の特性をデータベース化している。今後は、さまざまな脳疾患患者群の脳活動情報を機械学習させることで、脳活動が関連する各種病態に関するデータベースを充実させていくとしている。