超音波診断装置「ALOKA ARIETTA 850」
超音波診断装置「ALOKA ARIETTA 850」
[画像のクリックで拡大表示]

 日立製作所は、超音波診断装置「ARIETTA(アリエッタ)」シリーズの最上位機種「ALOKA ARIETTA 850」(アロカ アリエッタ 850)を2017年4月13日に販売する。「Pure Image」「Seamless Workflow」「Your Application」をコンセプトとする。

 2009年に日立製作所が実用化した半導体探触子CMUT(Capacitive Micro-machined Ultrasound Transducer)を進化させ、さらなる広帯域化や高感度化を実現。乳腺以外の領域の診断や血流を描出するドプラ表示、カラードプラ表示などの表示モードに対応した。さらに、超音波の送受信を効率化する単結晶の圧電セラミック素子による腹部用コンベックス探触子を開発。高い圧電効果で高感度の画像が得られる。

 独自の超音波送受信技術eFocusingを新開発し、身体内組織の深さに関係なく浅部から深部まで鮮明な画像を得ることが可能。被検者の体格の違いによる画質低下や検査者のフォーカス設定など、人によって異なる検査時の依存性を改善した。また、複数の送信ビームから得られる複数の受信ビームを合成して超音波画像を形成するため、SN比の向上により従来機種に比べて高画質な画像を描出できる。

 画像表示モニターには、22インチワイド有機ELを同社製品として初めて搭載。人間工学に基づいて設計したモニターアームや操作パネルを採用するほか、検査の手順や設定などをあらかじめ登録できるProtocol Assistant機能を備える。超音波画像とCT画像やMRI画像を同期表示するRVS機能、経皮的ラジオ波焼灼療法(RFA)時に複数電極(針)とがんの位置関係を3次元で把握できる3D Sim-Navigatorなども利用できる。