PSA社のプラットフォーム「EMP2」
PSA社のプラットフォーム「EMP2」
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 英調査会社IHS Markit社は2017年3月7日、フランスGroup PSA社が米GM社子会社のドイツOpel社を買収したことに対して、今後はプラットフォーム(PF)の共有化が重要になるとの考えを示した。PSA社とGM社の協業が加速するとも予測する。

 PSA社は、Opel社の営業利益率として2020年に2%、2026年に6%に達することを目指す。重要になるのが、PSA社が開発している新しいプラットフォームをOpel社と早く共有し、部品の調達や車両の生産コストを減らすことである。

 PSA社は、合弁事業を手掛ける中国・東風汽車(Dongfeng Motor)と共同で、主にBセグメントとCセグメントを対象にした中小型車PF「CMP(Common Modular Platform)」を開発している。IHS社は、Opel社がCMP対応の車両を2019年末に投入すると予測する。CMPのライフサイクル全体における生産量は、欧州で700万台に達しそうだ。このうちPSA社が400万台、Opel社が300万台になるという。

 Opel社は、中大型車を対象にしたPF「EMP2」も使っていく。同PFは、CセグメントのCitroen「C4 Picasso」とPeugeot「308」に2013年から採用したもの。IHS社は、Opel社が2021年にEMP2に対応した「Astra」を開発すると見る。