図1 DMG森精機のフロンテン工場の外観
図1 DMG森精機のフロンテン工場の外観
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図2 インダストリー4.0対応の「Machine Tool 4.0」
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図3 「Sensorpaket i4.0」の展示パネル
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図4 取材に応じたDECKEL MAHO Pfronten社 Managing Director  Alfred Geißler氏
図4 取材に応じたDECKEL MAHO Pfronten社 Managing Director Alfred Geißler氏
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 ものづくりのスマート化に積極的に取り組んでいるDMG森精機。2016年初めの冬が深まる中、同社のドイツ・フロンテン工場で開催されたオープンハウスを訪問し、工場のスマート化に関する同社の具体的な取り組みを取材した。

ハイライトは「スマート化」

 フロンテン工場は、ミュンヘン市街から車で2時間ほどのオーストリア国境近くにある風光明媚な山岳リゾート地域の中にある。観光スポットとして世界的に有名なノイシュバンシュタイン城も同工場から車で20分~30分と近い。ここで年1回のペースで開催されるオープンハウスでは、同工場内のショールームのほか、通常は作業場として使っているスペースを使って、新製品や新技術、戦略製品を一カ所に集めて披露する。

 26回目に当たる今回は、7400m2のスペースに約90台の製品を並べた。会期中に会場を訪れた来場者の数は約5000人に上る。今回のオープンハウスにおける展示のハイライトとして、最新製品の展示とともに同社が挙げたのが、「スマート化」に対する取り組みである。

 ドイツ政府が推進するプロジェクト「Industrie 4.0(インダストリー4.0)」をはじめ、工場のスマート化を進める機運が工業先進国を中心に高まっている。こうした動きに対してDMG森精機取締役社長の森雅彦氏は、「技術開発だけに目を向けるのではなく、業績につながることを前提にした取り組みを進めるべき」とかねてから主張している。