「Advancion」の外観
「Advancion」の外観
(出所:三菱商事)
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 三菱商事は2月10日、米国の独立系発電事業者大手であるAES社の子会社で、蓄電システムの開発、販売を手掛ける米AES Energy Storage社と、アジア・オセアニア地域において、同社の蓄電システム「Advancion」を共同で販売すると発表した。

 アジア・オセアニア地域の蓄電システム市場は、今後の成長が見込まれ、先端的な蓄電システムを使った再生可能エネルギーの効率的な運用、送配電コストの削減などを実現し、市場を開拓する。

 AES Energy Storage社は、世界の八つの市場に蓄電システムを納入している。稼働済み中の案件の合計容量は116MW、建設中・開発中の案件は同268MWとなっている。

 「Advancion」の最新製品は、2015年11月に発表した第4世代の「Advancion 4」となっている。コンパクトな構造と独自の制御システムにより、顧客の収益の最大化、運転コストの最小化を実現できるとしている。

 三菱商事は、国内外で発電から小売りまで含めた電力事業を展開しているほか、蓄電分野では、車載用・産業用Liイオン電池の開発・製造・販売を手掛け、チリではAES社の現地子会社と共同で、システム容量20MWの運転予備用蓄電システムを導入中となっている。チリの一部地域において、発電事業者が発電能力の一定量を運転予備用として温存することが義務づけられていることに対応したもの。